老いたイワナ
OLYMPUS E-410 ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6
いよいよ今シーズン最後の日曜日。この日を今シーズンの最後の釣行と考え、南アルプス水系のとある沢へ釣行。
この沢は稚魚であるが、漁協の放流により、現在はほぼニッコウイワナしか生息していない沢である。
この沢へ入るのは数年ぶりで、平成18年7月豪雨災害以降どのように渓相が変わったか、確認をしたいと思っていた。
入渓してまもなく、自分が記憶していた,以前の鬱蒼とした渓相ではなく、砂利や砂地ばかりで
やけに開けた渓相に変わり果てている事を感じた。やはりこの沢でも土石流が発生したのだろう。
それでも釣り上がっていくと、ポツポツとニッコウイワナが釣れる。
さらに上流に昇り、今釣行の目的である上流域の大場所、とある淵へ入る。
実は数年前、この淵でグッドサイズのイワナをバラしている。別にリベンジと考えていた訳ではないが、
一つの可能性として、まだ大型のイワナが生息するのでは?と考え40cmの本流ネットを携行してきた。
渕尻から淵の流れ込みのカガミへ、ピンポイントにロングキャストしてツゥイッチ。3キャスト目で写真のイワナがヒットし、
無事本流ネットでキャッチする事が出来た。
OLYMPUS E-410 ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6
魚はやはりニッコウイワナで、多少スリムではあるがサイズは39cmと、沢では思いがけないグッドサイズ。
顔つきを見るとどうやら雄のようで、上顎の先端が二俣に割れ、鼻曲がりになりだしている。老齢なイワナなのだろうか?
また、秋でサビが始まっているのか、水温10度と低水温のせいか、下流域に生息するイワナより、かなり顔が黒い。
この特徴は南アルプス水系の低水温源流域に生息するヤマトイワナにも見られる。
OLYMPUS E-410 ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6
尾鰭も大きく、美しい。
写真のバックに写っているように、渓相は石や砂地で土石流の後が見受けられ、ひどい災害だったのだろうと想像出来るが、そんな中、こんなイワナが生き延びていてくれた事が、嬉しくてたまらなかった。
数枚写真を撮影させてもらい、同じ淵へリリースし、ここで竿を収めた。
今シーズンもランドロックから始まり、本流、渓流、源流と素晴らしい魚達に巡り会えた事に感謝し、帰路についた。
TACKLE
TENRYU CD50L-4 特注ファーストテーパー
Daiwa EXIST2508 RCS2506スプール
HUMP バルサ FAT50S HIRA50S